【書評】マーケット感覚を身につけよう(1)

マーケット感覚とは?

この本を買う前に「マーケット感覚」とは何なのかを知っていると、よりよいかもしれません。マーケット感覚とは、金塊を価値あるものだと認識できる力に似ているとちきりんさんは説明しています。子供は金塊を価値あるものだと認識できません。しかし、大人になるにつれて、次第に金塊を価値あるものだと認識できるようになります。

それと同様に、世の中には価値があるのに、価値を見出されていない物がいくらでもあります。その価値を見出す力を「マーケット感覚」とちきりんさんは命名しました。

この本の目的

マーケット感覚とは何かを説明し、なぜそれが大事なのか理解していただき、マーケット感覚をみにつけるための具体的な方法を提示すること
実例を出しながら丁寧に説明しているので、非常にわかりやすく理解できると思います。

市場価値について 

たとえ物々交換であっても、不特定多数の買い手と売り手がマッチングされ、なんらかの価値を交換するなら、それらの場所は、すべて市場と呼ぶことができます。この定義に沿って考えれば、就職活動も学校選びも、すべて市場です。
まず、ちきりんさんは「市場」を再定義しています。(参考までに、wikiだと「定期的に人が集まり商いを行う場所」と定義されています。)そして、その新しい定義に沿えば、お金が動く場合だけに限らず合コンも市場と言えます。つまり、幅広い意味合いを持つことがわかります。そしてこの市場で取引されている価値は、実際に我々が認識している価値と違う場合があることを、車を例に出して説明しています。
高度成長期、自動車を買う人が手に入れようとしたのは、「豊かに見えるという価値」であり、「女の子をデートに誘いやすくなるという価値」だったのです。
通常であれば、自動車の価値は移動手段・運搬だと考えますが、マーケット感覚から考えると、上記の価値も含まれます。そうなると、同じ価値を持つものも車だけでは無くなり、それについてこう説明しています。
たとえば現在では、どこに美味しいスイーツを出す穴場のお店があるのかという情報のほうが、「女の子を誘いやすくなる」という価値が高かったりします。
このように例をあげながら、市場を見たときにそこで取引されている価値を理解できる能力=マーケット感覚の大切さを説いています。この話は、実際に飲み会でしたら「ゲスい奴だな〜」なんて突っ込まれそうな気もしますね。

この件を見て、私はオンライン英会話をマーケット感覚で分析してみました。オンライン英会話で提供している価値は、基本的には英語のレッスンなので、ライバルはリアルの英会話学校になります。でもマーケット感覚から考えてみると、「話し相手としての価値」も提供しているので、キャバクラやガールズバーもライバルになります。また「婚活相手としての価値」も提供しているので、結婚相談所もライバルと考えられます。ホントにと疑う人もいると思いますが、日本人生徒とフィリピン人先生の間での結婚は、決して珍しいことではありません。
まとめるとこうなります。
オンライン英会話のライバル
  • ベルリッツなどのリアルな英会話
  • キャバクラ、ガールズバー
  • 楽天オーネットなどの結婚相談所
マーケット感覚は、自由な発送で面白いですね。みなさんも本書を読んで、マーケット感覚による自由な発想に、是非、挑戦してみてください。

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